塩と高血圧の関係

 塩をとりすぎると高血圧になる。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、1日の塩分摂取量の目標値は男性で8.0g未満、女性で7.0g未満となっています。どこまで気を付けなければならないのでしょうか。

 

 昭和35年(1960)ダールが塩の摂取量と高血圧発症率に比例するという論文発表が米国で注目され、塩=高血圧の考えが定着しました。その後多くの反対論文もありましたが、修正されていません。
 高血圧患者で減塩が極めて有効な人がいます。ナトリウム感受性高血圧といいます。こういう人は食塩摂取に厳重な注意がいります。また降圧剤を飲んでいる人で食塩を制限すると有効な人もいます。
 しかし、大多数の人は塩をとる量の若干の増減の影響はあるとしても微々たるものかほとんど関係ないといえそうです。
 通常の人は、減塩よりもバランスのとれた食事を楽しくとることに気を付けた方が健康的といえるでしょう。