基本的な塩の種類と特徴

 日本で海水からつくられている塩を大別すると、特級塩、食塩、並塩、白塩の4つの種類があります。食塩は家庭用小物としても販売されますが、あとは業務用に使われています。この他、量は少ないのですが、特殊な製法の特殊製法塩、加工塩などがあり、主に家庭用小物として販売されています。
 業務用塩は、ユーザー要望により、20kgまたは25kgクラフト紙包装、1トンフレコンバッグ、トラック積みの散塩、が一般的な出荷形態です。

 

特級塩:

 精選特級塩:塩化ナトリウム99.7%以上の高純度塩。
 特級塩:塩化ナトリウム99.5%以上の高純度塩。
 精選特級塩、特級塩はサラサラで純粋な塩です。苦汁分を嫌う用途に適します。 
 苦汁分特有のくせがなく、高級品志向です。各種の粒径の塩があります。欠点は固まりやすいことで、長い間の保管はできません。
 微粒塩:通常は高純度塩の微粒が販売されています。溶けやすく、分散性がよく、付着しやすい特徴があります。素材に溶かし込む、素材にまんべんなく混和する、化粧塩のように表面にくっつけるというときに便利です。

 

食塩:

 塩化ナトリウム99%以上の乾燥塩。平均粒径0.4mm。
 最も一般的な塩で家庭用としての小袋が塩事業センターから販売されています。苦汁分が0.3%位含まれ、特級塩より固まりにくい塩です。製造直後は99.5%程度の純度ですが、苦汁分が吸湿して通常は0.2%程度の水分があります。比較的サラサラして、分散性もよく、万能型の扱いやすい塩です。

 

並塩:

 塩化ナトリウム95%以上、水分約1.4%の非乾燥塩、平均粒径0.4mm最も一般的な湿った塩。苦汁分が多く、通常0.7%位含まれます。
 湿った塩としては最も汎用性が高く、乾燥塩より価格が安いので広く使われています。

 

白塩:

 塩化ナトリウム95%以上、平均粒径がやや大きく、水分はやや少な目になります。

 

通常粒径別に4分類されます。

  • 中粒ワイド:0.5mm以上が50%以上
  • 中粒:0.59mm以上が80%以上
  • 大粒ワイド:1mm以上が10%以上
  • 大粒:1mm以上が50%以上

 この他、さらに大きな粒子にした造粒塩があります。
 粒径が大きいので、並塩より溶けにくく、付着しにくい、逆にいくぶん流動性がよく、固まりにくいという特徴があります。