塩の種類

 塩は大きく分けると、岩塩、天日塩、せんごう塩の3種類があります。

 

(1)岩塩

 岩塩は地中深くから掘り出した塩で、少量だけ輸入されています。先進国では、通常そのまま食用にすることは少なく、食用は溶解採鉱塩で炊き直したせんごう塩です。特にきれいな岩塩はそのままミルでひいて食べる例はあります。

 

(2)天日塩

  天日塩は塩田で海水を蒸発させて作った塩で、全部輸入品です。業務用として原塩、粉砕塩、等の名前で売られるものが多いです。家庭用小物は特殊製法塩としてさまざまなブランド名で販売されています。

 

(3)せんごう塩

  せんごう塩は釜で炊いて作った塩です。日本には岩塩はなく、天日塩も雨が多いため作れません。全部せんごう塩です。せんごう塩はきれいな塩で食用に適しています。

 

 せんごう塩は、原料によって次の3種類があります。
・膜透析で海水を濃縮して煮詰める「膜濃縮せんごう塩」
・天日塩を溶かして炊き直す「天日塩再製せんごう塩」
・岩塩層に水を入れて塩水をとってから煮詰める「溶解採鉱せんごう塩」

 

 日本で海水から作られる塩の太宗は「膜濃縮せんごう塩」です。この他輸入した天日塩で再製せんごう塩も作られています。また極く少量ですが、海水を昔の立体濃縮装置をまねて作ったビニールネットで濃縮して煮詰めた塩が、各地の地場の塩として作られています。特殊なものに湖塩、土塩があります。通常そのまま食用にするものではありませんが、死海などの塩が浴用に輸入されている例があります。